専門性に特化した医療体制
歯科医療は、歯科医師、歯科衛生士、歯科技工士など、国家資格を必要とする職種の集合体です。国家資格が必要とされる理由は、各役職が持つ専門性が高いということを意味し、また各職種にそれだけの責任も生じているということでもあります。
本来、各役職がその仕事の品質を最大限に高めるためには、あらゆる仕事を全員ができるようにするのではなく、自分自身の役割に求められる中心的業務に特化し、その経験を最大限に高めながら、他の役職との連携を図ることが重要です。
一方で、家族経営的な要素が強い歯科医院は、誰かが休んでも困らないようにと、どうしても全員があらゆる仕事をできるようにしようとする傾向があり、結果、それぞれの仕事に対しての責任感が薄くなりがちです。
当院では、高品質の医療体制を目指すことをスタッフ全体として理解し合い、各役職が専門性に特化した役割に集中できる診療体制を構築してきました。
また、その専門特化した役職間で、互いの意見や環境、状況を理解し合うために、役職間でのコミュニケーションの重要性を理解し、各種ミーティング、症例検討会、勉強会、申し送りの機会など、相互理解の体制づくりを強化し、医療チームとして実現できる価値を高めてまいりました。
医院全体で“医療品質”と“患者様のお気持ち”を最優先に考え、それを実現する医療システムを常に考え、出来上がっているのが、現在の職種ごとの役割を明確にし、専門特化しながら連携する当院のチーム医療体制です。
- 歯科医師は、お口はもちろん、全人的医療(口腔全体から身体全体、そしてその患者さんのライフスタイルへの影響までを捉えた、一生涯の心身の健康を見据えた医療)を中心的課題と置き、そのために必要な精密な検査、診断を実施し、適切な咬合力、歯並び、審美性、耐久性、安全性を見据えた歯科治療を提供する。
- 歯科衛生士は、患者様のお口に潜むむし歯・歯周病の細菌リスクを検査・管理し、一生涯健康な状態を維持するための予防メンテナンスを提供すると共に、患者さん自身が自らの口腔内を守るための適切な情報を提供する。また、一生涯の健康のパートナーとして、共に幸せな人生を創造することを目指す役割を担う。
- 歯科技工士は、数多くの患者様の症例経験を活かし、また最先端の技工技術、素材を組み合わせて、その患者さんの本来の魅力、未来への希望や可能性に見合う技工物を最高の技術で提供する。
- コーディネーターは、患者さんと医療従事者の間に立ち、患者様の不安なお気持ちや、医療従事者に分かってもらいたいことをしっかりと把握し、医療従事者に代弁して理解を促すと共に、患者さんに分かりにくい専門的な知識を、より簡単に分かりやすく患者さんにお伝えすることで、患者さん自身が選択できる治療法を全て提示し、患者様自ら納得して自分の治療方法を選択していただけるよう、全力でサポートを行うことで、患者様が「ここで治療を受けられて本当によかった」と心から感じていただける医療を提供できる場を構築する。
- 受付・フロントは、患者様に常に笑顔で癒しを提供し、安心して医療を受けられる環境づくりを行うと共に、患者様が全ての治療をスムーズに受診いただけるサポートを行うことで、最後まで治療を終えていただける環境を構築する。
- 歯科助手は、歯科医師がストレスなく、患者様の治療に専念し、質・スピード共に最も高い状態を維持できるよう、歯科医師にとっての最適なパートナーとして診療補助業務を行うと共に、治療中の患者さんの不安なお気持ちやご要望をいち早くキャッチし、患者様のお気持ちをドクターに知らせることで、患者様が常にリラックスした状態で治療を受けられる環境を構築する。
- 安全管理責任者は、医療環境の安全性を確実なものとするべく、歯科医師の指導のもと、徹底した医療器具の滅菌・消毒に責任を有すると共に、歯科医師・歯科衛生士が常に集中して治療を行える効率的な医療環境を提供することで、患者さんに常に質の高い医療を提供できる環境を構築する役割を担う。
当院は、役職ごとに明確な役割を付与し、その役割に必要な職責や業務を再分化して理解し合い、連携し合いながら仕事を行っています。
そのため、一人ひとりがプロフェッショナルとしての自覚と責任をしっかりと認識し、自分ができる最大限のパフォーマンスを常に目指しながら診療に当たっております。