あなたは全く悪くない
パニック障害は「このまま死んでしまうのではないか」と感じるほど、強い不安感に襲われる病気です。
主な症状としては、激しい動悸や立てなくなるほどのめまいがあります。
その特徴として、病院で血液検査や心電図を調べてもらっても異常は見当たらないのに、発作が繰り返されることです。
しかも、その発作がいつ起こるのか分かりません。
パニック障害が起こる原因については完全に解明されているわけではありませんが、ひとつの要因として恐怖や不安が深く関係しているといわれています。
そういう意味では、歯科医院の責任は重大です。
歯の治療は、ただでさえ「今日はどんな治療になるのだろう?また苦痛を我慢しないといけないのか」と不安や恐怖を抱えて来院される方が多いと思うからです。
その上、パニック障害を患っていると、待合室で自分の名前が呼ばれるのを待っているうちに治療への強い不安から発作が起きたり、診療台という身動きがとれない空間で、歯科医と歯科助手に囲まれている圧迫感と治療への恐怖から発作が起きて、治療を受けることを断念してしまうことも少なくないようです。
こんな体験をしてしまうと、
と、2度と歯科医院に通えなくなってしまう方もいます。
また、発作が起きると対応できないという理由で、歯科医院側から治療を断られて、歯科医院に通うことができなくなった方もいます。
パニック障害については、歯科医の間で認知や理解が充分に進んでいるとはいえません。
なかには「心が弱いだけ」と無神経なことを言う歯科医もいるようですが、全くの誤解です。
パニック障害は、不安や恐怖・ストレスなど様々な要因が重なった結果、脳に異常が起こる病気です。
あなたの心が弱いから発作が起きるわけではありません。
そして、あなたの気力や努力だけで克服できるものではないのです。
大切なのは、パニック障害について正しい知識と適切な対応をとることができる環境を整えている歯科医院を探すことです。
決してひとりで思い悩んで「歯医者に行かない」という結論を出さないでください。
パニック障害の方が安心して受けられる歯科治療とは
パニック障害は不安や恐怖と深く関係している病気です。
そして歯科医院は、大多数の人がそれを感じる場所だといえます。
では、パニック障害の方に安心して治療を受けていただくために歯科医院に求められる条件は何でしょうか?
当院では主に3つあると考えています。
01 患者様がきちんと納得してから治療を始める
パニック障害を患っている方は、歯の治療だけでなく、発作を引き起こすことがないように、歯科医院側に対して「これだけはして欲しくない」「○○して欲しい」など様々な想いや要望をもっているはずです。
でも、診療台に座らされて歯科医と面と向かって話すのは、他の患者様の目も気になるし、緊張や遠慮からなかなか言い出すことができません。
だからこそ初診カウンセリングはとても大切です。
患者様の想いや要望をきちんと聞き出すことができる機会と時間を確保できる体制・環境が整えられているかどうかです。
02 患者様との約束をきちんと守る
初診カウンセリングで患者様に提示した解決策は、確実に実践できなければ意味がありません。
例えば、患者様が治療中に気分が悪くなり「ちょっと休みたい」と言われた時、治療を中断することができるかどうかです。
「なんだ、そんなことか」と思われるかもしれませんが、これまで歯科医院はこんなことすら実践できず、患者様に我慢を強いてきたのです。
03 心療内科の活用
歯科への受診が発作の引き金になるのではという心配がある方は心療内科を受診されることをおススメします。
あなたの不安を和らげる有効なお薬が処方してもらえます。
以上、パニック障害はあなたひとりで克服できるものではありません。
大切なのは、パニック障害という病気を理解していて、対応できる歯科医院に出会うことです。
そうすれば、あなたの悩みを解決する方法は必ず見つかります。
ひとりで抱え込まずに、当院に相談に来てみませんか?